teacup. [ 掲示板 ] [ 掲示板作成 ] [ 有料掲示板 ] [ ブログ ]


新着順:18/60 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

言霊使い

 投稿者:管理人  投稿日:2008年 2月23日(土)08時49分8秒
  通報
 

「服を脱げ」


ビシッと姿勢を正し、は!と声を上げると、隆人はきびきびとした動作でシャツの裾をたくし上げ、
割れた腹筋、厚く、くっきりとした胸板があらわれ、腕を抜き、筋に沿って生える腋毛が見え、
パンツを脱ぐのに屈んだときにがっちりした肩甲骨が見え、ゆっくり大きくうねり、ソックスを抜き、ボクサーに手をかけ、
手が下に降りていくと同時にへその下から続く細い毛が陰毛へと広がって濃くなり、すべてがあらわになり、
ボクサーを足から抜くと、バネのように身体を起こし、かかとをそろえ、伸ばした両手を引き締まった尻の横に
ぴしっとつけて静止した。無駄のない、正確な動き。

教室の一角で、学生服の男が机に寄りかかり、その正面に、全裸の男子高校生が、
健康的な瑞々しい肉体を緊張させ、直立不動で、その姿勢に集中している。

これを「支配」と呼ばずに、なんと呼ぼう。まさに主-従の構図そのもの。
特権階級って、これか。たまらないね、親父。

俺は隆人を裸にすると、我を忘れてその身体にむしゃぶりついた。
口元にかぶりつき、両手で胸板、背中、腹筋、尻を撫で回しながら、隆人が呼吸がままならずむせぶのもかまわず
身体を押し付けた。

が、しばらくして、隆人の身体を離した。

されるがままではつまらない。

「隆人、セックスしよう。俺はおまえの理想の恋人だから、俺の愛撫はものすごい快感を感じるし、お前は俺を悦ばせる
ために最大限努力するんだ。それがおまえの幸せなんだ。いいな?」

「は、わかりました!」

すると隆人は俺の制服を脱がせはじめ、やさしく俺の身体を愛撫し、くちづけをして、そっと、壊れやすい物を扱うように抱くさまは
女を愛しむノンケの仕草で、俺はしばらくその誘導を楽しみ、隆人の身体を吸ったり撫でたりしていたが、隆人は喘いだり
手の動きに反応して筋肉をこわばらせたりはするものの、いまいち興奮していないようで、一生懸命、俺の命令に尽くし、
「すごい快感を感じ」ようと頑張っているようだった。

おかしいな。

忌み名で人間の「意志」は支配できるものの、意志ではどうにもならない部分、たとえば生理反応のようなものは、
命令しても操ることが出来ないのかもしれない。それじゃあ、ぜんぜんおもしろくないよなあ。

俺は、天井を背景に宙に漂っている妖筆を見た。
「操」の文字が額に浮いた隆人の背中を抱き、奉仕させながら、一方の手を筆に伸ばすと、磁石に吸い寄せられるように
筆が手の中に収まった、とその瞬間、みるみる体力が吸われていく。

う、きついぜ。
でも、この筆が、文字でこの世のものに意味を与えるのだとしたら…

俺は、俺の理想の意味を念じながら、俺の胸元で一生懸命乳首を舐めまわしている隆人のあたまを押さえつけ、
首筋を良く見えるようにし、そこへ、「性感帯」と書きつけた。 文字が、ぼうっと光りだす。

そして、隆人の乳首をつまんだ。

はぁあっ! はあっ!!!

突然、隆人は上半身を大きくのけぞらせ喘いだ。
あたまが上向いた瞬間、机の脚にぶつかって、教室に大きな音が響いたが、隆人は痛みなどおかまいなしに
俺の愛撫に反応し、うっすらと生えた胸毛の周りを這うように手を回すと電気が走ったようにビクッ、ビクッ、と
胸板を上下させ、片手で隆人が反り返ってしまわないように支えながら、腹筋をなぞり、腹筋は激しく緊張し、引っ込みを
繰り返して、さらにその下の茂みへと手を伸ばし、指に絡ませ周辺をなぞると、いまや隆人の身体中で最も過剰に電撃に
打たれ緊張しているそこに触れ、熱を持ってわななくそれを逃さないようしっかり握り締め、ゆっくり上下させると、隆人は、
凍えている人間が抑えようもない身体の震えに襲われているように、ははは、はっあっ、はははっ、は、はあっ、と、
発作的に喘ぎ、口元から涎が垂れ、俺はそれを舐め上げて開いた口に舌を滑り込ませ、口腔を塞いでろくに息継ぎもさせず、
口で隆人の荒い呼吸を吸い込みながら目を見ると白目を向いて痙攣していて、額に「操」が妖しく光り、首筋に「性感帯」が
ビキビキと輝いていた。

やっぱりだ。
忌み名を書いたとき、俺が思い描いた軍人的なイメージが「支配」状態に反映されたように、
書く言葉に、独自の意味を込めて、モノの性質を決定付けることが出来るんだ。
これはすごい。どこまで出来るのか。いろいろ試し甲斐がありそうだ。
はは、隆人を全身「性感帯」にしてやった。それも俺の愛撫だけに凄まじく感じまくる。
本人の意思とは無関係に、身体自体の性質を決定してやったわけだな。

だけどこのままじゃ、すぐイっちまうし、俺もたのしみたいから…

俺は筆をまた手繰り寄せると、股間と胸板に、ささっと筆を走らせた。

その瞬間、上を向いて喘いでいた隆人が、ガバッと上体を起こし、肩をいからせて俺を食い入るように見つめ、
半開きの口元からは熱い吐息が蒸気機関車のように漏れ、低い唸りをあげ、俺が気圧されて少し身を引くと、
その瞬間、隆人が覆いかぶさって、次の瞬間には、飢えたケモノが獲物にむしゃぶりつくように、
口や手が汚れるのもかまわず、一心不乱に俺の身体を吸ったり舐めたりしゃぶったりし、俺が隆人の身体を
素早く撫で上げると、大きくのけぞってうめき、健康的でハリのある筋肉に、玉のような汗が吹きかけたように浮かび、
隆起の上を流れ、ぽたぽたと落ち、汗と唾液まみれになりながら、歯をくいしばって、己の欲望の虜になった
懸命な表情を浮かべ、それらは額の「操」と胸板の「淫乱」に完全に統御されていて、俺の背中に馬乗りになり、
無理にねじ込み、筋肉が悲鳴を上げるのもかまわず操られるがままに腰を動かし、やがて絶頂を迎えようとした瞬間、
今までで最大級の電撃が隆人の全身を撃ち、隆人は感電した人があげるような声を上げ、ががががぁ! あががががが!!
と言いながら上向いて、身体とあたまを激しく震わせ、電池が切れた人形のようにがっくりとうなだれた。

いまだそそり立つ隆人のモノには「射精禁止」の文字が光り、最大級の快感を伴ってイクが、射精できず、射精の快感が
ほとばしりそうになる瞬間におまえはショートして電源が切れる、そしてすぐに起動し、強い性欲に襲われる、という念を
込めたそれは思惑通りに働いて、今は再び俺への猛烈な渇望に喘いで理性を失ったまなざしを投げかけている。
あくまで俺がたのしむために動いてもらわなくちゃね。

いよいよ、俺は隆人を仰向けにさせ、隆人のたくましい脚を抱えもち、前傾になって隆人の顔に口寄せ、ゆっくりと腰を動かし始めた。
隆人は俺の背中に手を回し、「淫乱」が俺の口をむさぼらさせ、「性感帯」がすでに疲弊しきった筋肉をいやがおうにもなく感電させ、
上下しビクビクと震え、俺は隆人の疲れなんておかまいなく、緩慢にしか動かせなくなってきたやつの身体にどんどん刺激を与えて、
隆人も「操」の強制によって苦しかろうが奉仕させられ、激しく動き、筋肉の悲鳴と、止めどない快感と、懸命に尽くそうとする意識の
命令に泣き声のような喘ぎをあげ、俺はそれが健気で隆人のあたまをやさしく撫で、荒々しく突き、一気に盛り上がって、俺は頂点に
達する瞬間、しゃ、射精を許可する、隆人にご褒美の言葉を与え、その瞬間、俺に猛烈な快感が走り、隆人は再び大感電して、
全身でのけ反り、そのままの姿勢でしばらく固まり、やがて崩れて、俺は隆人の上に覆いかぶさった。

同時に、宙に浮いていた筆が落ち、床に転がって、妖気の光が消えた。
俺は肩で呼吸し、隆人の上下する胸の上で、横目にそれを眺めていた。

どうしたんだ?

だんだん呼吸が静かになってきて、隆人の胸の動きも緩やかになってくると、おもむろに筋肉の隆起が動いて、
ゆっくりと、緩慢に、隆人の上体が起き上がった。

「うーん…。痛ててて…!? か、からだが…。

 …あれ?

 …俺、どうしたんだ?」

隆人は全身の苦痛に顔を歪め、なにやらものすごい集中のあとのような疲れにあたまがぼうっとしているようで、
あたりをきょろきょろ見回し、目線を下に向けると、全裸の俺がいて、瞬間、おわぁ!? と、うしろに飛び退き、
目を見開いて、

「お、おま、お前、なにして…!?
 って!? なんで俺、裸なんっ!!」

と言うやいなや股間を隠し、そばにあった服を引っつかんで腰にあて、あきらかに狼狽して、隆人の額や首筋からは
文字が消えていて、俺も狼狽し、空気が凍りつき、俺は悪寒が走って唇が震え、下半身を押さえ困惑に口を開いた
隆人を見ながら立てぬまま後ずさりし、後ろの俺の席に背中がぶつかり、ガタン、と音がして机の中から隆人のシューズが落ち、
隆人がそれを見て、

「あ、そ、それ、俺の…!!

 お前、…どうして!!?」

隆人は眉間に皺を寄せ、混乱した面持ちで俺の顔を見ていたが、やがて、いまや、隆人の中である疑惑が生じ、
なぜかシューズを盗んだこいつが、なにやら自分に良からぬ感情を持っていて、自分をおびき出し(やつは教室で待っていた)、
自分の身の上に、異常な、恐ろしいことをしたに違いないという確信が湧き上がってきて、困惑の顔に、徐々に怒りが浮かび始めた。

なんで!? どうして!? まさか、射精してエネルギーを使い果たしたから?

絶体絶命!
たしかに俺は、全身ぐったりと疲れていて、これ以上、エネルギーを吸われたら、死んでしまいそうだ。
隆人はゆっくり、低く息をし、俺をものすごい形相で睨み、 お ま え … 、と唇を動かした。
俺は、緊張と焦りが、さらにが高まっていった。
すると、傍らに転がっていたあの筆が、徐々に鈍い光を放ちだした。
隆人は見えてないのか、気づかないのか、俺のほうを向いたままだ。

俺は飛ぶように横に動いて、筆を引っつかみ、隆人に向けた。
その瞬間、強烈な吸引力が働いて、エネルギーがどんどん流れていった。
きつい!!!
倒れそうになるのを堪えながら、俺は叫んだ。

「奴隷の隆人、返事しろ!!!」

隆人はあからさまな怒りを込めて、

「ああ!? てめぇ、なにわけのわかんないこと言って」

と言った瞬間、隆人は電撃に撃たれたようにのけぞり、
ケンカ腰で言おうと思った罵声は、言葉半ばで打ち消され、ぐっ!と唸りを上げたかと思うと
バキッと凛々しくまじめな表情になり、弾かれたように背筋をぴんと伸ばし、かかとをそろえ、
両手をしっかり尻の横につけて、布はばさりと足元に落ち、額の上には「操」の文字が浮かんで、
いまや、怒りは微塵もなく、従順で真剣な目つきで俺を正視し、微動だにせず、
再び、主-従の構図があらわれた。

俺は息も絶え絶えで、ぜんぜん、余裕がなくて、

「お前が教室に入ってきてからのことは、全部忘れる。
 …服を着て、直ちに部活に戻れ!
 体育館到着後、十秒後にいつもの伊原隆人に戻る! 以上!」

と叫んだ。隆人は、
は! と勇ましくこたえると、きびきびと動いて服を着、シューズを手に持たせられ、教室を出て行った。

俺はその場に、へなへなと崩れた。
いったい、どういう具合で力が切れたり戻ったりするんだ?
隆人が興奮したからか、それとも俺の緊張が高まったからか。

とにかく、俺は、とんでもないものを手にしてしまった。

恐る恐る筆巻きにそれをくるみ、しっかり紐をすると、俺はふらつく足で教室を出た。
 
 
》記事一覧表示

新着順:18/60 《前のページ | 次のページ》
/60