ノンベーグラフ亭
ノンベーのためのグラフ亭(ティ)(=落書帖)、憩いの広場にようこそ。皆で楽しい場を作りましょう
Reload
投稿者
メール
題名
内容
<IMG><OBJECT>タグが利用可能です。
(詳細)
ファイル1
ファイル2
ファイル3
アップロード可能な形式(各1MB以内):
画像(gif,png,jpg,bmp) 音楽(mmf,mld) 動画(amc,3gp,3g2)
URL
[
ケータイで使う
] [
BBSティッカー
] [
書込み通知
] [
teacup.コミュニティ
] [
検索
]
投稿募集! スレッド一覧
スレッド作成
他のスレッドを探す
[PR]
顎関節症 治療
鹿児島の求人・転職
ホルモン料理店三重県
チャーター便
[
teacup.
] [
無料掲示板
] [
プレミアム掲示板
] [
teacup.コミュニティ
] [
ブログ
] [
チャット
]
全285件の内、新着の記事から10件ずつ表示します。
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
|
《前のページ
|
次のページ》
「トップ屋」が元気だった頃
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年11月 1日(土)09時10分42秒
時々、マスターから、お奨めのスポット、というか私にとっては、「課題」のような
ものが提案されます。ひとつは、アキバのラジオセンターの2階。2階があるとは知
らなかったが、マニアックな店がいろいろあるそうな。
もうひとつは、北の丸公園の田安門を入って、すぐ左の石垣の上にある弥生廟。警視
庁、東京消防庁などの殉職者のための施設だそう。この連休を利用していって行って
みるつもり。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
いささか古い本ですが、「トップ屋戦士の記録―無署名ノンフィクション」(梶山季之
徳間文庫(1991年))を読了しました。
「トップ屋」は、今で言えば、フリージャーナリストといったところでしょうか。独
自の取材陣、執筆人が限られていた雑誌系の週刊誌を主な舞台に、様々なネタを、
単独あるいはチームで記事にしてきた人たちのことです。
「黒の試走車」(岩波現代文庫で入手可)で華々しく小説家デビューを果たす以前、梶
山がトップ屋として、健筆をふるっていたのは有名な事実。
昭和33年から35年の記事ですから、今から半世紀以上も前のことになりますが、
全く古さを感じさせません。収録されている記事は30本。テーマは様々ですが、徹
底した取材で、物事の本質に迫る眼力、筆力が、これらの記事を、単なる覗き見では
ない上質なノンフィクションに仕立てていると思います。
「独身倦怠期」では、結婚という形に縛られず、独身という生き方を選ぶ男女の姿が
描かれ、現代の結婚観を見事に先取りしています。
教科書採択を巡る腐敗とドロドロの世界を描いた「選挙によく似た教科書合戦」、自民
党総裁選挙の裏で飛び交う現ナマと怪文書の実態にメスを入れた「怪文書も現ナマも」
などいずれも、名前と金額を入れ替えれば、現在でもそのまま通用しそうな内容です。
また、辻政信、伊藤律など戦前から戦後にかけて世間を騒がせてきた人物のその後、
下山事件の10年後を追った記事などでは、社会派ライターとしての筆が冴えわたり
ます。
本物は時代を超える―ということを実感できる一冊です。
★
<ミニコーナー>
小学生の頃、天文台といえば、「三鷹」でした。現在は、国立天文台の「三鷹キャンパ
ス」として、常時(年末始を除く)見学が出来ますので行ってきました。
観測は、ハワイ(すばる望遠鏡で有名)や野辺山が中心で、こちらには、研究施設が
集まっています。現役は引退したものの懐かしい大赤道儀室(写真左)は、天文台歴
史館として、内部が公開され、80年前に設置され、10年前まで活躍していた国内
最大の屈折望遠鏡(口径65cm)(写真右)などを見ることができます。
今は、完全な住宅地ですが、かつては、人家もまれな観測適地だったのですねぇ。
詳しい情報は、
http://www.nao.ac.jp/
逞しい中国、トホホな中国
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年10月25日(土)09時06分7秒
「あべりょうこ」さんの個展に行ってきました。
会場には、天井まで届きそうな大作がずらり。
「こんな大きな作品、どこで描くんですか?」「自宅の6畳の間の壁に立てかけて描くん
です」「う〜ん、それは大変だ。きっとお部屋はぐちゃぐちゃでしょうねぇ」「そうなの
よ〜」
マスターやS澤さんなども見に来られたとのことで、なかなかの盛会ぶり、なによりでし
た。以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
最近は、なにかとお騒がせの中国ですが、かつての彼の国の様子を伝える面白い本を取り
上げます。タイトルは、「支那四億のお客さま」。
原著が出版されたのは、1937年ですから、いまから70年も前になります。
著者は、カール・クロウといって当時の上海で広告代理業を営んでいたアメリカ人。フロ
ンティア精神丸出しで、中国マーケットと戦い、人々と交流し、戸惑ったり、喜んだりの
体験を暖かく、かつユーモラスに描いています。
それが昨年、復刻出版されたというのを知って即刻購入、読んでみました(連合出版社)
さっそく、興味深いエピソードが満載の本書の中から、2〜3ご紹介します。
イギリスの会社が、販促のため、石鹸、歯磨などのミニチュア見本の無料配布を計画し、
新聞に引き換えクーポンを載せることになります。著者の広告代理店は、混乱を予想し、
計画に反対するのですが、クライアントに押し切られ、地元でも一番発行部数の少ない1
紙だけに限定して、広告を載せます。
その日の朝、見本を配る代理店のオフィスの前は、開店前から群集の山。1時間後には通
りが塞がれ、見本の配布に手間取ったこともあって、群集が騒ぎ出し、レンガが飛んでく
る騒ぎとなった。
数年後、別の会社から、同じような企画が持ち込まれた。前回の失敗を踏まえて、配布場
所を40箇所に増やし、新聞社にもクーポン券の版下は、ぎりぎりで差し替えるという手
段を講じます。しかしながら、今回の作戦もものの見事に失敗に終わります。
新聞の印刷工から、クーポンが載ることを知った新聞少年たちは、新聞からクーポンだけ
を大量に切り取り、知らん顔で新聞を売ります。そのクーポンで引き換えた見本を転売し
て、新聞少年たちは大もうけしたというのです。
いやはや、中国の人々の逞しさは今も変わりませんねぇ。
中国の人にとって、外国企業で働くのは夢。そんな人々のために英文書簡集の類の本が出
版されたりすることもあるらしい。
香港の英国企業の気難しい紳士がとんでもない手紙を受け取って仰天した。彼には既に結
婚している二人の娘がいるのだが、その手紙は「娘に思いを寄せることを許してもらいた
いというのであれば、貴下は放蕩自堕落な現在の生活を改めなければならない」と親切な
がらも厳しく忠告する内容だった。手紙に署名しているのは、その企業への就職を希望し
ている青年であった。どうやら、書簡集の引用箇所を間違えたらしいのだ。
いやはや、中国の人々のトホホぶりは、今も変わらない? かな。
★
<ミニコーナー>
10月4日の書き込みでも触れた「赤い風船」(1953年 仏 A・ラモリス監督)を図
書館で見てきました。少年(監督の息子が演じていますが、実にかわいい)と風船との不
思議な交流を描いた短編(約34分)です。
通り一遍の言い方ですが、ユーモアに溢れ、心温まる素晴らしい作品です。
YouTubeで見ることができますので、"The Red Balloon"で検索してください(4つのパ
ートに分けてアップされています)。 セリフはほとんどありませんのでご安心を。
愛妻と娘にも見せましたが、揃って感動していました。
「あいるらんどのやうな田舎」へ行かう
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年10月18日(土)09時24分42秒
今週は、2日連続で大トークショーになりました。マスター、S谷さんに私が加わっ
て、合計8時間くらいもしゃべったでしょうか。子供の体力問題、エコ問題、日米の
モノの見方、考え方の違いなど堅い話題から、柔らかい話題まで、こういうのを談論
風発というのでしょうか。のどが嗄れて疲れましたが、楽しかったです。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
アイルランドというと思い出す詩があります。
汽車に乗って あいるらんどのやうな田舎へ行かう
ひとびとが祭の日傘をくるくるまはし
日が照りながら雨のふる あいるらんどのやうな田舎へ行かう
詩人、丸山薫が1927年(昭和2)に発表した作品(上はその一部)です。
アイルランド民謡などで、結構日本人にはなじみの国ですが、私も含めて足を伸ばし
た人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
せめて、気分だけでもと、「ケルトの島・アイルランド 自然と遺跡」(堀淳一 ちく
ま文庫)を読んでみました。
著者は、地図や鉄道関係のエッセイを数多く出している人。
お得意の地図を読み解きながら、廃墟となった教会や修道院を訪ね、河や湖、そして、
ドラムリンと呼ばれる小山が点在する独特の自然に触れていく。
10数キロ程度の旅程は苦にせず歩くのも好ましく、地元の人たちとの自然体での交
流が、清明な文章で綴られる。
小鴨色、鸚緑、ペールレモンなど、色の名前が次々と出てくる。色彩辞典などがあれ
ば、傍に置いて読みたい一冊。
★
ケルト音楽のコンピレーションアルバム「深い森のケルト」のジャケットです。
お店に置いてありますので、心洗われる調べに身を委ねてみてください。
ちょっと重たい山の話
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年10月11日(土)09時14分43秒
今週、お店では、小さい頃のプチトラウマが「お題」になりました。
グリコのポイント2000点(なんと2000個分!)で獲得した天体望遠鏡がボール紙製のチ
ャチなものでがっかりした話、同じく景品ものでは、必死で揃えたカードで送られてきた野球ゲ
ームが、手のひらサイズのビニールとプラスチックのチープなもので、大人への不信感が一杯に
なった話、毛虫、青虫、さなぎの段階から「蝶」を育てて来てつもりが、羽化して飛び立ったの
は、「蛾」で愕然とした話など、大いに盛り上がりました。誰のトラウマかは、自由にご想像く
ださい。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
古書店で、山際淳司の「みんな山が大好きだった」(中公文庫)が眼に留まりました。
山際の上質なスポーツノンフィクションには、折に触れ、親しんできたつもりですが、山につい
ての作品に出会ったのは、これが初めて。お店で、マスターをはじめ、山好きな人たちとの交流
がなければ、手に取ることもなかっただろうな、などと思いながら、読み始めてみると、止まら
ない。
もとは、「山男たちの死に方 雪煙の彼方に何があるか」(KKベストセラーズ)のタイトルで
あったことからも分かるとおり、有名なクライマー、アルピニストたちの「死に方」を描いてい
ます。山での死は、そもそもその場の状況がよく分からないことが多く、また登山家ひとりひと
りの心の内は、常人では推し量れない部分も多い。
そんな困難なテーマに、極力、主観や推測を排し、具体的な事実を中心に、明解で、キビキビし
た文章で挑み、様々な「死」が語られます。
加藤保夫、長谷川恒男といった私でも名前だけは知っているクライマーたちの死も壮絶で、厳粛
なものですが、私がもっとも衝撃を受けたのは、松涛明(まつなみ・あきら)の死。
「松涛明は非業の死を遂げるが、それは山における死としては、きわめて珍しいケースに属する
。」(同書から)とあります。
それまで、単独行を基本としてきた松涛は、昭和24年の冬、有元克巳をパートナーとして、2
人だけで北鎌尾根から、槍ヶ岳、穂高を経て焼岳を縦走するというハードなコースに挑みます。
万全の準備で臨んだ2人の計画を大きく狂わせたのは、年末から降り続いた豪雨と寒さ。アイゼ
ンのバンドが凍って、装着できず、ピッケルでステップを切りながら進むというような極めて困
難な状況に陥ります。そして、有元の体力が尽き、運命の1月6日を迎えます。以下、残された
松涛の日記(同書から部分引用)です。
「一月六日 フーセツ 全身凍ッテ力ナシ ナントカ湯俣マデモト思ウモ 有元ヲステルニシノ
ビズ 死ヲケッス オカアサン アナタノヤサシサニ タダ カンシャ 一足サキニ オトウサ
ンノ所ヘ行キマス ナンノコウコウモデキズ、死ヌツミヲ オユルシ下サイ ・・・(略)・・
・有元ト死ケッシタノガ6・00.今、14・00.ナカナカ死ネナイ ヨウヤク腰マデ硬直ガ
キタ ・・・(略)・・・サイゴマデ、タタカウモイノチ 友ノ辺ニスツルモイノチ 共ニユク
(松ナミ) (空白) 我々ガ死ンデ、死ガイハ水ニトケ ヤガテ海ニ入リ、魚ヲ肥ヤシ、マ
タ、人ノ身ヲ作ル 個人ハ仮ノ姿 グルグルマワル ・・・・」
体力の残っていた松涛が、パートナーの死を見ながら、自分も死を覚悟し、その場を動かなかっ
たという事実の重みに言葉を失います。(事の是非、賛否はいろいろあると思いますが、、、)
松涛の遺稿集は、私家版を含めいくつかの版が出ていますが、「新編 風雪のビヴァーク」(山
と渓谷社 2000年3月)が最新。松涛自身による数多くの山行の記録とともに、遺書ともい
うべき最後の日記の全文が写真入りで所収。興味のある方は、是非。
日記の実物は、大町山岳博物館(下の写真)が所蔵、展示しています。
住まいと暮らしを巡って
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年10月 4日(土)09時05分11秒
マスターは、ひたすらラジコンヘリに、ハマルのを通り越して、ノメリ込んでいる感
じですが、先週も書いたとおり、私の方は、シニア割引がきっかけで映画の世界に引
き戻されつつあります。当り外れもありますが、1000円で2時間程度楽しめて、
お店での話題も増えて、と趣味としてちょっと続きそうな予感です。
マスターから薦められた「赤い風船、白い馬」(フランス映画)が、行きつけの図書館
にありました。LDなので、図書館でみることなりそうです。
以上、今週も、グレローニュースは、USO800Khzで、映画の話題をお送りしました。
★
長年の社宅暮らしから、今の中古一戸建てに移って6年になります。不思議なもので
自分の家となれば、どう快適な家にしていくか、に関心が向くものですね。
といっても、大規模なリニューアルが出来る資金も知恵も、(ついでに土地も)ありま
せんので、せいぜい家具をどうするか、壁をどう飾るかくらいの工夫ですが、これは
結構ハマリます。
そんな私にぴったりの本に出会いました。「住まい方の演出」(渡辺武信 中公新書)
です。
「日本の家はかくあるべし」とか「間取りはこうするのがいい」とかいった押し付け
がましさは一切ないのがいい。(今更どうこう言われてもどうしようもないわけだし
、、、、、、、)
玄関、階段、障子と襖、テーブル、椅子、ベッドなどの家具、家電製品など、住まい
の構成要素は重要でありながら、日本ではとかく軽視されがち。住まいの中でこれら
のモノとどう付き合っていくか、を軽妙な筆運びで綴っている。
日本の玄関ドアは、外に向かって開くのが主流だが、欧米では、家の中に向かって開
くのが普通。そこにどんな考え方の違いがあるのだろうか。筆者自身の経験だけでな
く、映画、文学などからの引用も豊富で、自由闊達な日欧の比較文化論を楽しむこと
ができる。
また、ちょっとした暮らしのヒントが得られるのもありがたい。
例えば、階段の横の壁面というのは、高さがあって、結構な広いスペースだ。ちょっ
と大きめの絵(あればの話だが)などを飾ってみるのはどうか。なるほど、なるほど。
ソファ(長椅子)には、寝そべっていい。これは目からウロコ。考えてみれば、欧米
人も、寝そべるのが一番楽な姿勢なのだ。かといって、いちいち寝室に行くのは面倒
というのは、よく分かる。これからは、堂々とソファで寝そべることにしよう。
(さっそく、愛妻が実践しているのには笑ってしまった。)
ふんだんに盛り込まれた和田誠のイラストも興趣を誘う。この本のことを教えてくれ
た「狐の書評」子に感謝。
★
<ミニコーナー>
自宅と最寄り駅のほぼ中間にある長い階段です。下の画像ではちょっと分かりにくい
ですが、木立の奥まで続いていて、高低差は10mほどでしょうか。
実はここは、私有地。持ち主の方のご好意で、地域の皆さんが利用させていただいて
いるのですが、ここが利用できないと、駅まで優に20分は余計にかかってしまいま
す。ご好意に感謝、感謝の日々です。帰りが昇りになるので、お店で飲んだ後など、
気分はクライマー。頂上で一息ついて、さあ残り半分、と気合を入れ直して我が家を
目指します。
古代に思いを馳せてみる
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年 9月27日(土)09時28分8秒
満60歳になると、映画の料金が1000円(通常は1800円)になる。
早速その割引を利用して、マスターお奨めの「おくりびと」を観てきました。
その映画を巡って、マスターとカラマーゾフ的突っ込んだ議論が大いに盛り上がり。いろ
んな見方が出来、問題意識を刺激されるいい映画だ、との認識では一致しました。鑑賞を
お奨めします。
今日(27日(土))からは、新藤兼人監督95歳の新作「花は散れども」が公開されま
す。監督の小学校時代のユニークな恩師を主人公にした映画です。近々、観にいくつもり
です。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzで、映画の話題をお送りした。
★
「パレオマニア」(池澤夏樹 集英社文庫)を紹介します。
そも「パレオマニア」とは何か。パレオ(=paleo)とは、「古代の」を表す接頭語。
あまり一般的な言葉ではありませんが、古代狂、古代フリークといったところでしょうか
。
著者が、大英博物館の収蔵品の中から特にお気に入りの27点を選び、それらの品が発見
、発掘された地、ゆかりの地をピンポイントで訪ねた紀行文集です。
訪問した国だけで、ギリシャ、エジプト、インド、イラン、イラクなどは当然として、ベ
トナム、カンボジア、カナダ、そして地元イギリスなど14に及びます。
普通の観光客が殆んど訪れることのない僻地、島などを、時にはカヤックまでを操って足
を踏み入れる旅は、ワイルドで、ちょっとした冒険行の趣まであります。
現地では、古代に思いを馳せるだけではなく、地元の学者、博物館なども訪ねて、文化、
文明、歴史的背景を探りながらの旅が続きます。
そんな中で、「ケルト人はいなかった?」の章が興味を引きました。
紀元前7世紀くらいに、圧倒的に優れた「ケルト人」が、イギリス諸島の先史民を征服し
、この地は彼らのものとなった。その後、ローマが進入し、アングロ・サクソンに追われ
るようにして、西と北に落ちのびた人々の多くが、ウェールズ、スコットランド、アイル
ランドの先祖だ、というのが、これまでの歴史的定説でした。
しかし、「大西洋のケルト人」(サイモン・ジェイムズ 大英博物館刊)によると、先史
民からケルト人への住民の交代は起こらなかった、というのだ。
確かにケルト的な遺跡、遺物は数多く残されているが、それらは、文化の移入であって、
住民の交代というようなドラスティックなことは起こらなかった、というのが、考古学的
にも明らかにされつつあるらしい。
さらに、イギリスで「ケルト人」が強調されるのは、なんと18世紀からのことらしい。
アングロ・サクソンの色が濃いイングランドに対して、スコットランド、ウェールズ、ア
イルランドのいわゆるブリトン人は、勇猛果敢で、優れた文化を持ったケルト人の子孫だ
と、一部の学者が言い出した。これが定説として、彼らのアイデンティティーの源にもな
って、今更、あれは間違いでした、とも言えないままに今日に至っている、というのが、
今や定説らしい。
単なる紀行文を超えた文明論としても十分読み応えのある一冊です。
★
<ミニコーナー>
三億円事件の犯行現場となった府中刑務所のリニューアルがほぼ終わったようです。
改修前(写真左)より、塀の色が明るくなり、エントランス(というのかな)が広くなり
ました。中央の扉が早朝開いて、受刑者が出所します。(見たことはありませんが、、)
敷地の一角に、受刑者の作品を展示販売しているお店があります。お奨めは、革靴。種類
は限られるが、本皮製で3000円台とお手軽なのが魅力。営業は平日のみ。
積年の課題図書に挑む
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年 9月20日(土)09時05分31秒
今週は、グレローニュースUSO800Khzと読書コーナーを合併してお送りします。
★
マスターが司馬遷の「史記」全編を読み始めました。
「今まで、読もう読もうと思いながら、機会がなくてね。歳も重ねてきたことだし、
ここらで焦らず、じっくり大作に取り組んでみようと思ってね。作家モトさんも、何
か積年の課題図書があるでしょ。」
そう促されて、世界文学全集(河出書房(現河出書房新社) 通称グリーン版)の別
巻として刊行された「世界文学100選」(サマセット・モーム編 全5巻 昭和36
年刊)のことを思い出しました。
「面白くなければ小説ではない」の信念のもと、古今の名短編を選りすぐったもので、
出版当時から気にはなっていましたが、縁がないままに数十年が経過。
数年前、昔の恋人に出会ったような気分で、全5巻をネット購入したものの、棚の隅
でホコリを被っていたものです。短編とはいっても、上下2段組で、30〜40ペー
ジはかなりの読み応えがあります。とりあえず、最初の1編はやっつけたので、月2
〜3編程度のペースで、ゆっくり楽しむことにします。
★
課題図書への挑戦が、マイブームになったようで、先日から「カラマーゾフの兄弟」
(ドストエフスキー)を読み始めました。
中学生時代、同級生の村上春樹に対抗して、先ほどのグリーン版で挑戦したものの、
ロシア特有の人名が頭に入らず、あえなく1ページ目で挫折した苦い経験がある。
再挑戦のきっかけは、新訳が出たこと。「カラマーゾフの兄弟」(亀山郁夫訳 光文社
文庫 全5巻)は、なにより自然な日本語で、登場人物の名前もある程度統一され
ている(外国人名は、ファーストネーム、ミドルネームに愛称などが加わって、戸惑
うことが多い。訳者にも責任の一端はあると思うが、、、、)ことが、読みやすさの大き
な要因のようです。
紙のしおりに、主な登場人物の名前(愛称付き)と簡単な人物像が書かれてあるのも
ちょっとしたアイディアだが、大いに助かる。
今のところ、第1巻の半分ほどまで読み進みました。劇的な展開は、これからのお楽
しみとして、主な登場人物の性格、人物像がちょっとしたエピソードを通して、かな
りくっきりとしてきて、なかなか面白い。
この調子なら、なんとか読破できそうです。伊達に読書経験を積んできた訳でもない
のだ、などとちょっと胸を張りたい気分になっています。
★
S谷さんも、「水滸伝」に取り組み始めた由。こちらも壮大な作品なので、途中で「直
帰」にならないようご健闘をお祈りしています。
(これが河出のグリーン版。オジさん世代には、懐かしい色、デザイン、箱です。)
秋ちゃん読んでっ! 第3弾
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年 9月13日(土)09時03分49秒
「この前、秋ちゃんと一緒になったらさぁ、イッパチさんどうしてるかしら、なんて言ってたな
ぁ」
「でへへ、気の利く旦那のことだから、お店で一緒に飲む段取りなんてぇのを、してくれちゃっ
たりなんかしてんでしょ、ねっ、ねっ」
「どうしてんだろうなぁ、で終わっちゃったよ」
「それだけ? ホント、旦那も気が利かないねぇ。またまた、残尿感が一杯だ〜」
今週のグレローニュースは、久々のイッパチネタを、USO800Khzでお送りしました。
さて、こちらも久しぶりの「最後のちょっといい話」第3弾になります。笑ってストレスを発散
してください。
★
私の近くでは、義父の名前が山口一、フルネームで七画である。一方、私が時々便りを書く作家
綱淵謙錠という姓名は、最も字画が多い。本名をそのまま筆名を使わずいるのは立派だと敬服す
るが、子供のころから、さぞ大変だったであろうと推測する。
★
俳優座劇場ができる前、その資金を作るために劇団の大幹部は、いろいろな映画に出た。スケジ
ュールもハードで、撮影がすむとすぐ夜行に乗って、京都から大船に直行という具合であった。
東野英次郎がある日、ラジオのスタジオから、日活の撮影所にゆき、メークアップをすませたら
助監督が来て、スチールを見せ、「頭の分け方がちがい、眉毛がもっと釣り上らなければ」と言
う。そのスチールを見ていた東野が叫んだ。「しまった、これは大映の顔だった」
★
林家彦六が頼まれて、選挙の応援に行った。団地の構内に車でのりこみ、台の上から呼びかけて
こういった。「長屋の皆様、、、、、」ところがあんまり受けないどころか、不満そうな顔をみ
んなしている。候補者がうろたえて、「長屋なんていっちゃいけない。団地においでの皆様と呼
びなおしてください」と小声でささやいたが、その場所を離れてから彦六は仏頂づらでつぶやい
た。「長屋でなぜいけないんですか。私も長屋に住んでるんだ」
★
戦争中に、三宅坂に陸軍の参謀本部があった。都電の車掌が「サンボウホンブ前」と告げた。そ
の車内に、芸者が二人いた。若い一人が隣の先輩に「サンボウホンブって何ですか」と質問した
。ところが姉さん芸者も即答できない。ちょっと考えた末に、こういった。「陸軍の軍人さんの
検番のようなものじゃない?」
★
パリのノートルダム寺院の前の橋を渡った、セーヌのほとりに、ウーブリエットという酒場があ
る。私が行ったのは、案内してくれた日本人がいたからだが、その店の二階の壁に、十字軍の兵
士が妻に与えて出征したと伝えられる貞操帯がうやうやしくかけてある。本物をはじめて見たの
で、私はかなり長く、ためつすがめつ眺めた。
それだけなら一向おかしくないが、神妙なその案内者が大まじめで、こう言った。
「森繁(久彌)先生も、かなり熱心にごらんになっておられました」
★
<ミニコーナー>
何の変哲もない八角形の厚手のフェルト布です。(一辺が15cmほど)
四隅にホックが付いています。これを組み立てると、バスケット(小物入れ)になる
のです。組み方次第で、思わぬ可愛い形になるのもミソ。嵩ばらないので、旅先での
身の回りの品を整理するのにも便利。私は、日常的に利用しています。どんな仕掛け
かは、こちらをご覧ください。色、サイズもいろいろあって楽しいですよ。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/innova/erk-7.html
続:都庁舎って美しいですか?
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年 9月 6日(土)09時09分3秒
私の方は、やや冷め気味ですが、マスターのラジコンヘリ熱は続いています。
ネットでの情報収集やら、購入機種の選定に余念がなく、どうやら室内用で高性能な
機種の購入が決まった模様です。お披露目を楽しみにしましょう。
お店で、介護が話題になりました。介護を受ける側からの無理難題やセクハラ行為、
そして夫婦揃って認知症で介護を受けている家の悲惨な状況など、厳しい環境の中で
介護に携わる人たちには頭が下がる一方、国、行政の無為無策に苛立ちを覚えます。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
(さて、先週からの続きになります)
コンペ参加社に対し、都が行った説明会で盛んに強調されたのは、「シンボル性」とい
うこと。いろいろ示された設計条件などと合わせて、これを建築的に翻訳すれば、と
にかく(超)高層建築を目指せ、という都の意図は誰の眼にも明らか。
事実、丹下事務所では、「ぶっちぎりで勝とう」を合言葉に、チームを編成し、高層都
庁の設計に邁進します。
一方、磯崎は、高層も含めた複数の概案を示し、細部の検討はスタッフに任せ、海外
に旅立ちます。海外で進行中の案件の打合せの合間を縫って、夫婦でグルメを楽しむ
など、仕事だけでない余裕というかライフスタイルがスマートでカッコいいのです。
そして、磯崎が最終的に決定したのは、なんと低層建築群からなる新庁舎案でした。
ビルの高さを競うとか高さにシンボル性を求める時代は終わったのだ、低層の中に効
率的に機能を埋め込み、そこで働く人たちの働きやすさを確保すると同時に、都市の
景観と調和させることこそ真のシンボル性ではないのか、という提起を彼はあえて突
きつけるわけです。
単に都庁の設計コンペの勝ち負けという局地戦でなく、世界の建築業界の中で、自分
のポリシーを貫くーこれは、設計技術とかデザイン感覚、アイディアの問題ではなく、
生き方にまで繋がる問題だ、というのが彼の認識であったようで、国内より海外での
評価が高かったのも、むべなるかな、と感じます。
都庁の設計で「終わった」丹下と、コンペの負けを、更なる飛躍へのステップとした
磯崎。対照的な二人のその後は、生き方の違いかも知れません。
著者の平松剛も建築設計家ですが、文章がとにかく平明で、臨場感にあふれているの
に驚きました。難しい建築用語などは使わず、必要な図版なども挿入しながらの話の
展開にぐいぐい引き込まれていくこと請け合いです。
硬めの話題が続きましたので、次回は、柔らかい本をご紹介する予定です。お楽しみ
に。
(今回紹介した本の表紙です。磯崎の設計プランの一端を見ることができます)
都庁舎って美しいですか?
投稿者:
作家モト
投稿日:2008年 8月30日(土)09時26分13秒
京都人が部外者、京都ルールを知らない人などに対して「イケズ」(底意地が悪い
)というのは有名ですが、家庭内でも「イケズ」があるというのが、話題になりま
した。
その人の知り合いの家では、長女、五女連合vs次女というのが対立の基本構図。
次女がお客さんに出したトーストにすこしばかり焦げ目がついているのを見咎めた
連合軍は、「まぁ、そんなんお客さんに出したら失礼やないの」とトーストを焼き
直し。さらには、これ見よがしに、フルーツやらお菓子まで出しての攻勢ぶり。
次女曰く、「やっぱ、あの二人は、根っからの京都人やわ。かなわん」
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
突然ですが、私は、東京都庁の建物が嫌い。(家の主(あるじ)はもっと嫌い)
傲岸不遜、官尊民卑、権威主義を建物にすれば、こうなるのか、の見本で、美しさ
のかけらも感じられない。
あれだけの馬鹿でかい建物を必要とする行政の無駄、自らの権限を行使して、副都
心一番の高層建築を作らせる稚気、臆面のなさ―などなど腹の立つことだらけ。
設計は、ご存知、建築界の帝王といわれた丹下健三。
コンペという形をとってはいたものの、当時の鈴木都知事との関係、有楽町にあっ
た旧庁舎が丹下の設計にかかるという事実だけで、出来レースは明らか。そんな世
界に敢然と挑戦したのが、丹下の弟子でもある「磯崎新」という建築家です。
「磯崎新の「都庁」−戦後日本最大のコンペ」(平松剛 文芸春秋)は、そんな磯
崎の無謀ともいえる挑戦を軸に、戦後日本の建築界の動きも俯瞰的、鳥瞰的に描き
切ったとてつもなく面白い本。
これだけの規模の設計コンペ(もちろん誰でも参加できるわけではなく、参加でき
る事務所は都が決める)となれば、参加できるのは、丹下事務所を含め、大規模設
計に実績も、経験もあり、設計士だけでも何百人も抱えている大手ばかり。
当時30名程度の人員の磯崎事務所(当時は、アトリエと称していた)が選ばれた
のは、海外での活躍、実績がある事務所も、という選考委員の意見が反映された結
果という。小さな世帯であることに加え、海外での大型案件が進行する中、断ることもできたは
ずだが、あえて参加を決断する磯崎の思いと、戦略とは、、、、、
(以下、来週に続きます)
(威容?異様?おなじみの都庁舎です。)
以上は、新着順91番目から100番目までの記事です。
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
|
《前のページ
|
次のページ》
/29
新着順
投稿順