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「小説」の今

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 2月 1日(日)20時03分28秒
  今回は個人的都合で、アップが遅くなりました。グレローニュース抜きでお送りします
のをご容赦ください。
                  ★
私は小説をほとんど、読みませんが、今、小説の世界はどんな状況なんでしょうか?

ケータイ小説とやらが、若い人を中心に流行っているようで、かの瀬戸内寂聴さんもおも
しろがってチャレンジした由。
また、書き手の低年齢化がどんどん進行しているようで、最近では15歳で小説家デビュ
ーなんてのも聞いた。そうそうライトノベルなんてジャンルもあって、結構活字離れ寸前
の若者に人気があるらしい。

いいことか、悪いことか分かりませんが、書き手にとっても、読み手にとってもどんどん
ハードルが低くなっているのは事実みたいです。

「文芸誤報」(斎藤美奈子 朝日新聞出版)という本がでました。
最近は、文学賞やら新人賞やらが百花繚乱。それらの受賞作を中心に、週刊朝日に連載さ
れていた文芸書評をまとめたものです。

それにつけても、特に若い人の作品は、テーマ、ストーリー、文体について何でもあり、
むしろ既成の概念をいかに壊すかに腐心しているようにすら見える。
文芸評論家たる著者をもってしても、その辺はかなり戸惑いがあるようで、辛辣でユーモ
アに富んだ書評技術そのものを堪能できる。(書評の対象となった本は読む気がしないけ
れど、、、、、、)

いわく、「何なの<赤子のような忘却>って」(「救済の彼岸(きし)」朝倉祐弥)
「これが大学生カップルの会話かい」(「流れ星が消えないうちに」橋本紡)
「感動系かと思いきや、ワッ吐きそう」(「もっと、生きたい、、、、」Yoshi)
「「アエラ」のお姉さん好みなヒモ小説」(「楽園に間借り」黒澤珠々)

最後に、本書で引用されている石原慎太郎の芥川賞における怒りの選評。
<大体、作品の表題がいい加減で、内容を集約表現しているとも思えない。自分が苦労?
して書いた作品を表象する題名も付けられぬ者にどんな文章がかけるものかと思わざるを
得ない。曰くに、「グレート生活アドベンチャー」、「アウラ アウラ」、「わたくし率
 イン歯?、または世界」、「オブ・ザ・ベースボール」、「アサッテの人」。いいかげ
んにしてもらいたい>
これに限っては、まったく同感。本好きな私ですが、小説とはどうも相性が悪いようで
す。
<アート情報>
竹橋の国立近代美術館で、横山大観の「生々流転」(重要文化財)が特別公開されていま
す。(3月8日(日)まで 420円)
全長40mに及ぶ大観畢生の名作です(下図は部分)。山を囲む霧が川になって、大海に
注ぐまでの水の「生々流転」を、墨だけで空気や湿気までをも描ききっています。大海に
注いだ水が最終的にどうなるかは、是非会場でご覧ください。
 

「彼女の名はサビーヌ」の上映日程

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 1月28日(水)08時18分43秒
  渋谷アップリンクXのHPによれば以前お知らせした日程が変更になったようです。
2月5日(土)プレミアム上映 19:00〜

2月14(土)〜2月27日(金) 通常上映
10:30  13:00  15:00  19:00

料金は、当日1500円、シニア1000円です。
 

鉄道の世界遺産があった

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 1月24日(土)09時11分4秒
  S谷さんと話をしていると、周りの皆んなを「ある種」の話題に巻き込み、吸い寄せ
てしまう。他の話題を振ってもすぐ「ある種」の話題に戻り、なかなか出られない。
「なんだか、ブラックホールみたいな存在ですねぇ〜」
「作家モトさんも嫌いじゃないでしょ」
「まあ、そうですけどねぇ〜」
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
                  ★
1年ほど前にも書き込んだことがあるのですが、私は、海外では鉄道、電車に乗るの
を楽しみにしています。実際に乗った経験は、ごくごく限られたもので、とても趣味
の領域にすら達していませんが、時刻表やDVD、本などの収集は好きで続けていま
す。書斎派といったところでしょうか。

そんな私の旅心、鉄分を刺激する本が出ました。
「鉄道世界遺産」(櫻井寛 角川oneテーマ21新書)がそれです。

鉄道で世界遺産に登録されているのがある、というのを知ったのはつい最近のこと。
オーストリアの「ゼメリング鉄道(Semmering Railway)」建設の苦難をテレビで観た
のがきっかけでした。開通は鉄道草創期の1854年。アルプスを列車で越えること
など絶対に不可能と信じられていた時代に、S字カーブ、ループ、17のアーチ橋、
15のトンネルなど当時の最先端の技術を投入し、6年で完成させたのです。

グロックニッツ〜ミルツツーシュラーク間の41.8kmの所要時間は55分。旅客
列車だけで一日約40往復が走るばりばりの現役鉄道というのも驚きです。
(同書では、「セメリング」と表記しているが、「ゼメリング」の表記が、日本では一
般的なようです。)

インド山岳鉄道群のひとつとして指定されている「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」もユ
ニーク。イギリスが、避暑地ダージリンへのアクセス用として1881年に開業させ
た鉄道です。線路の幅は何と610mm。「遊園地の「お猿の電車」のよう」(同書か
ら)なかわいい蒸気機関車が、ニュー・ジャルパイグリ〜ダージリン間88km、標
高差2000m以上の区間を7時間余りで結んでいる。

ブダペスト地下鉄M1号線(ハンガリー)、ムンバイ・チャトラパティー・シヴァージ
ー・ターミナス(インド―駅で唯一の世界遺産)、レーティッシュ鉄道アルブラ/ベル
ニナ線をあわせた5つが現在の鉄道世界遺産だ。

同書では、そのほかに、「筆者が考える」鉄道世界遺産が数多く紹介されている。
子供に身長別運賃(1m以下は無料、1.5m以下は大人の半額)を採用しているタ
イの泰緬鉄道などちょっと海外鉄道通を気取れるネタも満載だ。著者の本業は写真家
だそうで、豊富な写真も楽しい。
                  ★
アルプスの山並みを背景に、アーチ橋を走るゼメリング鉄道の列車(左)とおもちゃ
のようなダージリン・ヒマラヤ鉄道の蒸気機関車。線路にすべり止めの砂を撒くため
に、前に二人が乗っている。
 

早めのアップですが、中身は充実?

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 1月15日(木)11時26分37秒
  今週末、野暮用で書き込みができませんので、早めのアップになります。

随分久しぶりに、Kさんが来店。階段から落ちて、尾骨を痛め、椅子に座れないら
しい。カウンターに片肘ついて、スタンディングで飲んでいる。
「なんだか西部劇の主人公みたいだろっ」
「・・・・・・・・・」
今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
                  ★
「世界で最初の」とか「日本で最初の」というのは、何やら知的興奮を誘うようで、
その種の雑学的知識を集めた本はいろいろあります。

「事物はじまりの物語」(吉村昭 ちくまプリマー新書)と言う本が出ました。
数多くの歴史小説をものしてきた吉村の本だけあって、これまでの雑学本とは一味、
ふた味違う中身になっています。

その中から、まずは、「解剖」を巡る「はじめての物語」をご紹介します。
日本で最初の解剖は、江戸時代(1754年)、山脇東洋が処刑された罪人の解剖を幕
府に願い出て、認められたもの、というのは教科書でも習った通り。その後も刑死人
を対象とした解剖の時代が続きます。

吉村の筆は、日本で最初の篤志解剖(死後の解剖を自ら希望しておこなうもの。本来
は、「篤志献体」が適切な表現だと思います。)第一号に向けられる。
維新とともに、当時の医学校では、一般人を対象とした解剖の必要性議論が高まりま
す。視線は、自然と重篤な患者が多い附属の梅毒院に注がれ、政府も遺体を手あつく
葬ることを条件にこれを認めるのです。

そして、第一号となったのが、十代の時に吉原遊郭に売られ、重症の梅毒患者として
入院していた「みき」という女性。
34歳で亡くなることになる彼女の心を動かしたのは、手あつく葬るという言葉であ
ったという。貧しい元遊女は野捨て同然にされるのが当たり前であった時代、手あつ
く葬ってもらうことを代償として、解剖に身を委ねる決意をした彼女の心の内を思うと、
粛然とせざるを得ません。

生前の約束どおり、彼女の葬儀は厳粛に営まれ、戒名がおくられ、墓には、篤志解剖
第一号の旨が裏面に記された。また、残された家族には10両が下賜されました。

みきの死後、その遺体が丁重に葬られたことを知った梅毒院の患者の間からは、死後
解剖の請願が相ついだという。

さて、日本で最初にスキーが行われたのは、明治44年、越後の高田師団で、という
のが歴史的事実。
だが、(記録上)初めてスキーをはいた日本人ということになると、江戸時代、シベリ
アに漂着した大坂の「伝兵衛」なる人物である旨、ロシアの文献に記録があって、高
田よりも110年も前のことになる。
結局、伝兵衛の帰国は適わず、シベリアの地に骨を埋めます。遭難、漂流、漂着が決
して珍しくなかった江戸時代の哀しい歴史の断面でもあります。

ちょっと違う切り口で、歴史の一端を知ることができる好著です。
                  ★
<ミニコーナー>
「みき」の墓(下の写真)がある小石川の念速寺に行ってきました。
墓地の入口を入って、左手の塀の中ほど。「美幾女の墓」との表示版があるのですぐ分
かります。墓石を削り取る不心得者がいるのでしょう。透明なプラスチックのケース
で覆われていたのがちょっと残念でした。美幾女の心に思いを馳せて、手を合わせて
きました。
 

本年もよろしく!

 投稿者:donkey  投稿日:2009年 1月14日(水)12時53分57秒
  ポン太さん(?)本年もよろしくお願いします。グレロー愛店者の皆様、本年もよろしくお願いいたします。年末年始もアッという間に過ぎてしまいました。毎年、同じことの繰り返しですね。来年は、ハワイで正月を迎えようかな。でも、箱根駅伝が見たいから止めとこ。ポン太さんはいかがお過ごしでしたか?グレローでお話を聞かせてください。  

「サビーヌ」追加情報

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 1月10日(土)09時42分56秒
  上映館(アップリンクX)に確認したところ、2月21日(土)から上映になるとのことです。
3月1日(日)までの上映は決まっているようですが、延長になる可能性もあるような口ぶりでした。
以上、ご参考までに。
 

書くプロ vs 書かせるプロの対決

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 1月10日(土)09時06分56秒
  ポン太who? まっ、とりあえず書き込みありがとうございます。
さて、すっかり常連さんの仲間入りをした感のあるTさんの話の中に、「アラカン」
という言葉が出てきた。
「??? 嵐寛寿郎のことじゃないよね、、、」
「アラウンド還暦、還暦前後の世代のことよ」
「そういえば、去年の流行語大賞の、「アラフォー」って何だろうって、お店で話題に
なったことがあったなあ。結局、テレビドラマの「アラウンドフォーティー」から来
てるというのが分かったんだけど。それの応用形かあ〜」
昨今の流行語には遅れがちでも、いろんな話題でお店の夜は更けていきます。

以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
                  ★
昭和34年3月、私が小学校5年当時、日本で始めての子供向け週刊誌と銘打った「少
年マガジン」と「少年サンデー」が、同時に創刊された感動、衝撃は今でもありあり
と憶えています。
現在ではマンガだらけのすっかり低俗なものに堕してしまった感がありますが、当時
は、結構読み物記事も多く、体裁も大人の週刊誌と同じ中綴じで、背伸びしたい子供
心をくすぐられたものです。

「鬼たちの勲章」(江國滋 旺文社文庫(1983年))は、自らも編集者の経歴を持
つ著者が、雑誌、週刊誌、文芸書などの編集者たちの苦闘とその果ての勲章を、温か
く、ユーモアに溢れる筆致で描いたもの。

第一部の「初代編集長登場」では、先の「少年マガジン」をはじめ、雑誌社として、
初の週刊誌である「週刊新潮」、女性誌として、ユニークな地位を確立した「女性自身」
などの初代編集長が登場、創刊の苦労、赤字との戦いなどが生々しく語られます。

第二部の「伯楽登場」では、文芸編集者の、文人、作家たちとの戦いぶりが、描かれ
ます。まさに、「書くプロ」と「書かせるプロ」の攻防の趣き。

中でも、数多くの作家と接してきた萱原宏一氏の編集者魂には頭が下がる。
氏は、戦前、作家として名をなしていた永井荷風の自宅(偏奇館)に、月3回、丸2
年間通ったのだという。合計72回足を運んだ結果は、本書によれば、、、、、
「あの人は、ついにいちッども会ってくれませんでした。玄関の戸を開けてくれたこ
とすらなかった。のぞき窓から老女が顔を出して、先生お留守です、の一点ばりでね。
荷風ばかりはとりつくしまもなかった。」
江國も「無礼千万」と切って捨てているが、私も同感。

同じく氏が、「講談倶楽部」(当時は、大衆誌のイメージ)編集者当時の、菊池寛との
攻防も面白い。
「僕は「講談倶楽部」に書くほど堕落しとりゃせん」との出会いの一言が、萱原の敵
愾心に火をつけた。それからは、週2回通って、通って、やっと半年。「まあ、あがれ」
となり、さらに1年経って、「随筆なら」というところまでこぎつける執念のすごさ。

廃刊となって久しい旺文社文庫ですが、古典から始まって、結構ユニークな作品を世
に送り出していたことを改めて感じます。なんらかの形での復刻が実現すればいいの
ですが、、、、、
                  ★
<ミニコーナー>
「彼女の名はサビーヌ」という映画が、この2月に公開されます。
フランスの監督サドリーヌ・ボネールが、自閉症である妹の姿をカメラで追い続けた
ドキュメンタリーです。紹介記事のコピーをマスターに渡しています。
東京では、“渋谷アップリンクX”というミニシアターで2月に公開予定です。
具体的な日取りまでは、確定していないようですが、上映期間は短そう(週単位で番
組が変わるようです)なので、関心のある方はこまめにチェックしてみてください。
公式サイトは、http://www.uplink.co.jp/sabine/
下の写真は、ボネール監督です。(元々女優出身で、現在は監督が本業だそうです。)
 

最近

 投稿者:ポン太  投稿日:2009年 1月 9日(金)20時28分2秒
  ドンキーさんとはすれちがいのようで、なかなかお会い出来ませんが、お元気でお過ごしの事とお喜び申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。  

1週遅れで、2008年を総括する

 投稿者:作家モト  投稿日:2009年 1月 3日(土)09時08分27秒
  新年あけましておめでとうございます。正月はいかがお過ごしでしたか。今年もよろしくお願い
いたします。

                  ★
さて、本当は、年末用のネタで考えていたものですが、年頭でもいいかな、と(かなりいい加減
に考えて)「数字」で昨年の図書「購入」を極私的に振り返ってみたいと思います。

雑誌や実用書を除いて、昨年購入した本は、154冊。
図書館もそこそこ利用しましたから、まあこんなものかなぁ、という感じですが、内訳を見て、
我ながら驚きました。

129冊が、文庫または新書ということになっています。更にその内の、61冊が古本です。
その要因を私なりに分析(というほどのものでもありませんが)をしてみますと、、、、、、

なんといっても、文庫の古本がどんどん買いやすくなっている、ということがあります。
いわゆる新古書店での、著者別を基本にした棚揃えは、目的の本が探しやすく、従来型の古書店
でも、最近はこの方式を取入れるところが出てきているくらいです。
amazonなどネット書店は古本も扱い、1円出品(送料は別途かかる)なんてのも珍しくな
くなりました。

単行本が文庫化されるまでの期間も短縮化の傾向が顕著です。
「おっ、これが文庫本になったか、じゃ買おう」とか、「う〜ん、文庫本になるまで待ってみる
かな」という場面が確実に増えました。

持ち運びに便利で、読むのが楽、というのも腕力の衰えを感じる私にはありがたい要素。
まあ、なんだかんだといっても、安いからというのが最大の要因だと白状してしまいますけど、
、、、、、

残る25冊が単行本で、殆んどが新刊です。相変わらず高いです。でもそんな中、即断即決で買
った本は、期待通りで、ほとんど外れはありませんでした。

今年もこんな傾向が続く予感が一杯です。そして、年末始は、読みきれなかった約40冊の積滞
本と格闘しながら過ごすハメになりました。結構がんばったつもりですが、本の山は、なかな
か崩れません。
                  ★
<ミニコーナー>
丑年にちなんで、ゴヤのエッチングの名作をお届けします。タイトルは、「マドリード闘牛場で
のファニート・アピニャーニの敏捷さと大胆さ」。今年の私のモットーも、「敏捷さと大胆さ」
でいこうと思います。
 

秋ちゃん読んでっ!with イッパチ

 投稿者:作家モト  投稿日:2008年12月27日(土)09時10分26秒
  25日の忘年会は予想通りの大盛り上がり。マスターはじめご参加の皆様お疲れさま
でした。チーズフォンデュも、煮物も、サラダも、ワインも、雰囲気も最高でした。
ということで、今年最後のグレローニュースも、やっぱりUSO800Khzでお送
りしました。
                  ★
「ねぇ、イッパチ、おまえさんのやってる幇間って仕事は、かなり面白いっていうか、
ユニークだよね。念のため言っとくけど、おまえさんの芸は全然面白くないんだよ。
幇間って仕事そのものが面白いなぁ、ってだけのことなんだけどね、、、」
「相変わらず、減らず口をたたくねっ」
「で、「世界のオモシロお仕事集」(盛田則夫 中公新書ラクレ)って本が出たのさ。
おまえさんが幇間で食えなくなっても、出来そうな仕事が一杯載ってるのさ」
「余計なお世話ですっ」

「とりあえず、おまえさんがすぐにでもできそうなのが、「レンタル泥棒」ってやつ
かな」
「なんです、人聞きの悪い!」
「カナダでやってんだけど、スーパーとか書店なんかで、店と示し合わせて、わざ
と万引きをやるわけ。店はお客の大勢いる前で騒ぎ立てて、一罰百戒を狙おうって
寸法だな。それなりに演技力もいるので、売れない役者さんなんかの格好のアルバイ
トにもなってるらしいね。報酬も3万円と悪くないよっ。おまえさんも売れてないん
だからどうだい?」
「やです!」

「それじゃー、「ずーっと寝太郎」なんてのはどうかな?90日間ただ寝てるだけで
170万円だぜ。ヒマなおまえさんにぴったりだろっ」
「えらく楽そうじゃないですかぁ」
「と思うだろ?だけど、食事、排泄、シャワーなどみんな寝たままで、24時間テレ
ビ監視付きなのさ。厳しい審査を通過した人でも、4分の一くらいは脱落するらしい
からねぇ。まあ、医学のために、という使命感がないと勤まらないみたいだね。どう?」
「碌でもないものばかり奨めるねぇ、旦那も」

「そうそう、薬物検査対策用尿販売業に尿を提供するってのはどうかな。アメリカで
は、会社でドラッグ対策として、抜き打ちで尿検査をすることが多いんだけど、身に
覚えのある社員に、「新鮮で、安全な」尿を、30cc、20ドルで販売してるのさ。
その名もマイ・ピス社、私のオシッコって、まんまの社名。でもなあ、お前さんの尿
じゃ、とても「新鮮で安全」なわけないから無理だね。糖と雑菌が一杯そうだし、、、」
「なんだい、奨めといて、、、」

「ねぇ旦那、パーツモデルってのがあるって聞いたんですけど、、、、」
「手だけとか、足、目、お尻、背中、髪などいろんなパーツ専門のモデルだろっ。
手タレとか足タレとか言われてるけど、肌荒れ、日焼けなどはご法度。日頃の手入
れが大変らしいよ。おまえさんの場合は、尻垂れ、腹垂れ、女性の前では、目尻垂れ
だろっ。無理無理。やっぱ、幇間やってるしか仕方がないんじゃないの」
「わ〜ん、その気にさせるだけさせといて、またまた残尿感いっぱいだあ〜。搾り出
して、検査対策用に売ろっ」
「勝手にしなっ!」
                  ★
今年もご愛読ありがとうございました。来年も硬軟とりまぜ、お送りしたいと思いま
す。良いお年をお迎え下さい。  ノンベーグラフ亭 亭主敬白
 

以上は、新着順71番目から80番目までの記事です。 4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  |  《前のページ |  次のページ》 
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