ノンベーグラフ亭
ノンベーのためのグラフ亭(ティ)(=落書帖)、憩いの広場にようこそ。皆で楽しい場を作りましょう
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ありがとうございます!
投稿者:
しろ
投稿日:2009年 4月 4日(土)16時26分4秒
作家モト様
しろです。
わたくしのブログへのお書き込み、ありがとうごいました。
また、こちらでのご紹介、まことにありがとうございます。
お褒めいただいて、面映いような、何と申し上げていいのやら。
本当にありがとうございます。
頑張って更に文章の修業をさせていただきます。
忌憚のないご意見等いただけましたら幸甚に存じます。
是非お店でお会いいたしましょう!
いろいろとお話がしたいと思います!
今後ともよろしくお願いいたします。
しろ拝
http://ameblo.jp/masatomo-s/
「しろ」さんへの熱いエール(僭越ながら、、、、)
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 4月 4日(土)13時21分19秒
某日、S野さんを囲んで、マスターと私の3人で、幅広い話題に話が弾んだ。その中で、S野
さんが、近所で野菜作りの指導までしていることがわかった。行動派の知識人なのだ。
「近所のおばさんたちに、タネの蒔き方から教えるんだけど、基本は褒めることねっ」
「S野さんが褒めてるとこって想像しにくいけど、まっ、仕事も一緒かあ」
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
さて、お店のトップページでも紹介されている「しろ」さんのブログがとてつもなく面白い。
(
http://profile.ameba.jp/masatomo-s/
)
音楽、旅、科学、本、食、車など、とにかく趣味が広く、かつ深い。日頃から書き慣れていら
っしゃるのでしょうね、キビキビとした練達の文章で、リズムに乗せられて、読み進んでしま
います。しかも、書き込み、更新が頻繁。(私みたいにヒマでもなさそうなのに、、、、、)
私もノンベーグラフ亭の亭主として、駄文をものしていますが、どうも分が悪いと言うか、勝
負にならない感じ。
「管楽器の中ではオーボエが一番好きで、ベートーベンの『運命』の第1楽章のオーボエ独奏
部を聴くと気を失いそうになるくらいに好きだった時期もあるくらいで、、、」
そして、テレマンという作曲家の「無伴奏オーボエのための12の幻想曲」に「ふらふらと引
き寄せられた」顛末。
友人から譲ってもらったポルシェを「毎日手を震わせながら運転した」話。
クラシック音楽などは、私が苦手の分野に属します。
が、「こんな面白い世界があるよっ」との気持ちを伝えたい書き手の思いが、決して一人よがり
ではなく、ストレートに伝わってくるのがなんとも心地よい。
「自分が知らない世界のことをいろいろ知りたい」という私自身の気持ちとが、噛み合って、
知的興奮を誘われるんだろうなあ、と思います。
「無趣味のすすめ」(村上龍 幻冬舎)のなかに、メモを取る話があります。
著者自身がメモ魔で、家だけで5箇所にメモが置いてあって、ある小説を書く時などは、メモ
だけで積み上げて30cmにもなったことがあるらしい。著者が会う人の中にも、話を聞きな
がらメモを取る人が結構多いとのことだ。
で、村上によれば、メモを取ることの本質は、「情報への渇望」だという。いろんな状況で出会
う情報も聞き流してしまえば、ただの空気のようなもの。目先の利害とかではなく、とにかく
貪欲に書き留めることで、自分のものにしたいとの欲望―私も本とかアートの情報は、結構こ
まめにメモしている方なので、これはストンと腑に落ちる。
というわけで、今週は、「しろ」さんのブログの紹介を中心に、本の話もちょっぴり入れてお送
りしましたが、いかがでしたか。
「しろ」さんへ:関西出身ですが、職場は大手町です。(大阪からでも通いたいくらい楽しい店
ですが、、、、) ご一緒できるのを楽しみにしています。
<ミニコーナー>
当「独断偏見読書コーナー」の2周年を特製ケーキでお祝いしました。引き続きご愛読くださ
い。
ちょっと使ってみたい明治のことば
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 3月28日(土)08時01分23秒
フランスのプロスキーヤーMさんが、ほぼ1年ぶりの来店。大会のスポンサーとなっている社長
さんも同席して、スキー談義に話が咲いているが、こちらは聞くだけ。
後でマスターに聞いたところでは、この社長さんは、実質的に今の会社を立ち上げ、アメリカ留
学の経験を生かして、海外メーカーとの提携も成功させたとのこと。
「スキーだけじゃなく、いろんな話題が展開できそうな器の大きさ、風格があるよね。これぞ社長、
って感じかなあ。」
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
「明治東京風俗語事典」(正岡容 ちくま学芸文庫(2001年))という本があります。
正岡は、寄席芸能研究家にして、小説家、随筆家としても活躍した人。
江戸の文化や風俗が、色濃く残る一方で、文明開化の波が押し寄せる明治という時代。そして日
本の中心、東京。その時間軸と地域の交点の混沌とした状況を、言葉で鮮やかに切り取って見せ
た洒脱な本です。
地口、しゃれの類を中心に、今は死語となっている面白い言葉を、3回にわけて、ご紹介しよう
と思います。
・いかけやのてんびん[鋳掛屋の天秤]さしでがましい。ですぎた人。いかけやの天秤棒は両端
へゆくほど長く太く、棒の先が普通の荷をかつぐ綱のあるところより出過ぎている。
・いしやのひっこし[石屋の引越し]荷が重すぎるというしゃれ。
・いぬのかわばた[犬の川端]川っぷちは寂しく人通りがないゆえ、犬が通ってもたべものが落
ちていない。そのように途中で飲食をしないで、どこかへ行くことをいう。略して「今日はイ
ヌカワだよ。」
・えずへかな[絵図へ仮名]地図とちがって、山は山の絵、池は池の絵をかいた、わかりやすい
道案内の図を絵図といったが、その絵図へさらにカナをふる。つまりくどいほどわかりやすく
いってやること。
・えにかいたじしん[絵にかいた地震]動かないこと。「サー話のつくまでは、絵にかいた地震
じゃねえが、一寸たりとも動かねえ。」
・おくびょうまど[臆病窓]商家の雨戸にある小窓。夜は盗人をおそれ、そこをあけて商売をし
た。
・かじやのせいぼ[鍛冶屋の歳暮]やせた人のこと。鍛冶屋の歳暮は火箸をくれたから。
・かたもちのやきざまし[堅餅の焼冷まし]歯がたたないほど堅い人間の形容。
・けいあん[桂庵]職業を斡旋する所。あてにならない好意的な口ぶりを「桂庵口」といった。
実在の桂庵が全部そうだったわけではないのだろうが、それにしても、桂庵の生態をよくえぐ
った形容である。仲人口と同じ。
・コスメチック チック。今日ならばポマードをコテコテ塗った人という所。ややキザないい男
ぶった人をからかっていうことばにつかった。
第一弾はいかがでしたか。次回をお楽しみに。
<ミニコーナー>
西武多摩川線というマイナーな鉄道に乗ってきました。
JR中央線と接続する武蔵境駅から是政まで、6駅8kmのミニ路線です。1910年に多摩川の砂
利を運搬するための鉄道として開業した古い歴史を持っています。4両の比較的長い編成にもか
かわらずワンマンというちょっと珍しい運行です。
運転手自身が乗客の乗り降りをその都度確認して、ドアの開閉を行うため、微妙な時間差がある
のも、なかなか乙な感じです。祝日昼間の武蔵境駅(写真左)、是政駅(写真右)です。
意外にもきれいに改修されていましたが、乗客が少ないのは、相変わらずでした。
私の七「低」山
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 3月21日(土)09時08分55秒
先週ご紹介したマンガ「深夜食堂」は、お陰様で好評。特に、iさんにはいたく気に
いっていただいたようで、「なんで、第3巻が置いてないんだよ!すぐ持ってきてよ」
「う〜んと、カミさんがまだ読んでないのでぇ、、、、、、、」「なんだ、だらしねぇなあ」
「美人のアキちゃん」から追い討ちの発言。「最近のグレローニュース、つまんな〜い。
愛妻ネタとかもないし〜」「お店では堅い話題が多いからかな〜、、、、、、、」
身辺雑事が片付いて、せっかくハイな気分でお店に来たのに、iさんはともかく「美
人のアキちゃん」にまで責められて、すっかりヘコンでしまいました。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzで、めげずにお送りしました。
★
ユニークな山の本が出ました。「日本百名山」(深田久弥 新潮文庫ほか)ならぬ「日
本百低山 標高1500m以下の名山プラス1」(小林泰彦 文春文庫)がそれ。
雑誌「山と渓谷」に連載のコラムをまとめたものです。
「少し行くと、小学校低学年の団体がキャアキャアと下ってきたので、道端に寄って
やり過ごした。」コースのツボは押さえながらも、練達の心和む文章で山心を優しく刺
激してくれる。本職のイラストとコース図も親切。
「登る」というのは、おこがましいので、ケーブルカー、ロープウェイ、車などで私
が「行った」ことのある山は、そのうち7つ。
「函館山」に初めて行ったのは、学生時代。大きく湾曲して広がる港と街並みの夜景
の素晴らしさに感動しました。後年、昼間に登っての感想。「函館山は夜に限る。」
関西で単身生活を送っていた当時、車で大阪から、奈良まで出かけました。室生寺
、十津川まで足を伸ばす途中に立ち寄ったのが、多武峰(とうのみね)と談山神社。
当時は、我ながら結構元気でしたねえ。
中学校の校歌で「真向こう北の青雲にぃ〜 頻(しげ)く起き伏す山並みのぉ〜」と
歌われたのが六甲山。カミさんとケーブルカーでデートしたのは、何十年前でしょう
か。
(久々の愛妻ネタ、、、、美人のアキちゃん読んでっ)
山頂近くに会社の研修施設があったりして、回数としては一番行った山かもしれませ
ん。
御岳山、高尾山、比叡山、高野山の4つを加えて、以上が「私の七低山」です。
<ミニコーナー>
あまりメジャーではないけど、ちょっと気になる美術館、博物館などを折に触れて紹
介していこうと思います。第一弾は、渋谷区立松涛(しょうとう)美術館です。
企画展でも入場料は、300円というのが魅力。質を重視した意欲的な企画展を開催
しています。2階の展示場は、喫茶も兼ねていて、ゆったりと作品を鑑賞できる。
あまりPRには熱心でないので、HPをこまめにチェックするようお奨めします。
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/museum/
たまにはマンガ
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 3月14日(土)07時32分58秒
「千代田区は、歩行禁煙でしょ。営業回りの時なんかついつい喫茶店に入る回数が増えてねえ。
もっぱら1杯170円のド*チェを愛用してんだけどさ」
「ス*バは、なんかハードルが高いですねえ。キャラメルマキアートのなんたらかんたらなんて
のを、ワンフレーズでオーダーしてるオヤジなんか、「どうだ俺ってすごいだろオーラ」が出ま
くってますもんね。」
「やっぱ、ポットで出してくれるグレローのコーヒーが一番だよね。」
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzで、お送りしました。
★
このコーナーで初めてマンガを紹介します。
「深夜食堂」(安倍夜郎 小学館ビッグコミックスペシャル)がそれです。
著者は41歳でマンガ家デビューという遅咲きのひと。絵も決してうまくないけど、それがひと
つのスタイルになっている。「三丁目の夕陽」の西岸良平みたいな感じ、といえば、わかるひと
には分かってもらえるかな?
ビッグコミックオリジナルに連載中の人気漫画で、現在3巻までが出ています。
夜の12時から朝の7時までやっている通称「深夜食堂」が舞台。
中年のオヤジが一人で切り盛りし、壁の食事メニューは、「豚汁定食」だけだが、「材料があれ
ば、なんでも作るよ」というのが営業方針の不思議な店。
食堂にやってくる様々な人々と、食事との交流を温かく描いて心地よい。
鯵フライにかけるのは、醤油かソースかで、お客同士の意見が真っ二つ。そこへ現れたイケイケ
風のオネエちゃんの意見で勝負が決まる。さて、その女性が選んだものとは、、、、、
「ナポリ出身のくせに、スパゲッティーのナポリタンを知らないんで、食わしてやってくれ」と
イタリア人を連れてくる気のいいオヤジとその顛末。
「孤独のグルメ」とか、お馴染み「美味しんぼ」(お店にも置いてあります)など正統派のグル
メマンガも刺激に溢れて、悪くないと思います。
でも、一方で、猫まんま、きのうのカレー、ネタは、牛すじ・大根・タマゴだけのおでん(理由
は、「自分が好きだから」)など、ごくごく日常的だけど、ひとによっては、結構思い入れのあ
る食事メニューを素材にしたほのぼの系のマンガにも結構ハマリます。
お店に置いておきますので、是非手にとって、和んでください。
(ここだけの話ですけど、食堂のオヤジの自然体の振る舞いが、グレローのマスターを彷彿とさ
せるので、ニヤニヤしながら読み進んでしまいました。)
この食堂のオヤジです。どうですか?
スゴイ本ーPart2
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 3月 7日(土)09時13分51秒
「今の状況は、不況だとか、不景気だとかというレベルじゃないよね。」
「恐慌に近いんじゃない?」
「「政局」ばかりを面白おかしく伝えることに熱心で、「政治」「外交」の不在を追
求しないマスコミの責任も大きいね。」
「だから、解散、総選挙すべきなんだよ。」
議論は熱いけれど、どうも今夜の酒は苦いなぁ。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
以前、斎藤美奈子さんの「本の本」(写真左)をスゴイ本として紹介しましたが、ま
たまたスゴイ本を購入しましたので、報告します。
「開高健 一言半句の戦場」(「単行本未収録作品集成」編集委員会・編 集英社(写
真右))がそれです。
編者名からお分かりのように、単行本に未収録のエッセイ、対談などを集めたもので、
3段組587ページのボリュームで値段は、3200円+税。数多くの開高のエッセ
イに親しんできた私としては、値段、ボリュームもものかわ、飛びつかざるを得ませ
ん。
グルメ、釣り、文学、交友などありとあらゆる分野に話題は及ぶ。改めて開高の知識
の該博さ、ベトナムの戦場から、アマゾン、アラスカなど地球上のありとあらゆる所
に足跡を残したバイタリティーとユーモア精神には脱帽です。
故人を偲んで、スコッチのグラスでも傾けながら、チビリ、チビリと、上質な文章、
ユーモアをじっくり味わうのを理想とする、そんな気分(あくまで気分ですが、、、)
にさせる一冊です。
親交のあった文芸評論家谷沢永一の解説に続き、巻末の見開き2頁にわたり、特大の
活字が躍っている。
その、開高 健が、逝った。
以後の、
私は、
余生、
である。 谷沢永一
宇宙を巡る疑問の連鎖
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 2月28日(土)14時45分47秒
「夕方になると、仕事がらみのメールがやたら入ってきてさぁ〜」
「送る方からするととりあえず連絡した、報告した、ということで「一仕事終わった感」
があるんでしょうねぇ」
「メールの整理、返事書きという余計な仕事が増えたし、中には、つまらんことまで報告
がないといって怒る上司もいるし、、、」
メールとどう付き合っていくか、オジさんたちの悩みは尽きないようです。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
以前、「フェルマーの最終定理」(サイモン・シン 新潮文庫)を紹介しましたが、同じ
著者による「宇宙創成 上・下」(新潮文庫)が出ました。
こと宇宙に関しては、知ったところで、生活が豊かになるわけでもなく、ただ単純に「知
りたい」という人間の根源的な欲求に根ざしている、と思います。古来、数多くの学者が
取り組んできたのもむべなるかな、です。
天動説から地動説への転換の基礎となったのは、膨大な天体観測と計算でした。
そして、アインシュタインの登場によって、宇宙の問題は、古典的なニュートン力学の手
を離れ、相対性理論に基づく全く新たな物理学も関わる分野となります。
ニュートン力学に基づく静的宇宙観から動的宇宙観への転換、そしてビッグバン理論へ
と、宇宙の姿を巡る議論、学説はまさに百家争鳴で、一気に活発化することになります。
宇宙論の変遷についての大まかな知識はあったとしても、ひとつひとつの営みとそこに至
るまでの道筋を、実に丁寧に、分かりやすく解説されることによって、十分に知的興奮を
誘われる本に仕上がっています。
それにしても天文観測というある意味で職人的な作業と、その結果を分析して、理論化す
るという高度な知的作業、想像力、頭脳が必要とされる天文学、宇宙物理学という分野
は、裾野が広く、かつ学際的な世界だなあとつくづく感心します。
今のところ、ビッグバン理論が、主流としての地位を固めつつあります。電波望遠鏡など
を利用した最新の観測結果、最新の理論なども、強力な裏づけとなっているようです。
私の素朴な疑問。「現在の」宇宙がビッグバンで出来たのは確からしいとしても、「それ
以前」は一体どうなっていたのでしょうか。現在の宇宙にあるすべてのものが、一点に集
中していた状態というのは、永遠の過去から続いていたのでしょうか。
また、今の宇宙が膨張を続けているのも確からしいですが、その果てには何があるのでし
ょうか。(昔読んだ本には、「宇宙の果て」の問題は、現代の科学が取り扱う範疇ではな
い、というような説明があって、はぐらかされた気分になったことがあります。)
考え出すと疑問の連鎖で収拾がつかなくなりそうなので、とりあえず仕事と酒の日常へ戻
ることにします。
下の写真は、NASAが捉えたM81銀河の壮大な姿です。
アルキメデスを憶えていますか
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 2月21日(土)09時12分38秒
完全リタイア後のライフスタイルについて、いろいろ話題になった。
一日中家でゴロゴロ、濡れ落葉になって、奥さんから嫌われないためには、
「今のうちから」
会社以外の人との付き合うチャンスを、試行錯誤でもいいから、
努力して作っていくことが大切、とのマスターのアドバイスが身に沁みました。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
「解読!アルキメデス写本」(ウィリアム・ノエル/リヴィエル・ネッツ 吉田 晋治
訳 光文社)という本が出ました。
ギリシャの有名な数学者アルキメデスの著作を集めた現存唯一の写本(元は3冊あっ
たことが確実とされているが、2冊は散逸してしまっている)が、1998年、クリ
スティーズのオークションに登場したことが事の発端です。
イギリスの大富豪(身元は明かされていない)が、220万ドルで落札するのですが、
この写本というのが一筋縄ではいかない代物。
紙が発明される以前、貴重な記録や祈祷書などは、羊皮紙に書き写されるのですが、
羊皮紙そのものは極めて貴重なものなので、削ったり、薬品で処理されたりして、再
利用、再々利用されるのが普通。
落札された写本も、原文が判読不能なほど加工され、祈祷書(パリンプセプト)に姿
を変えているのですが、わずかに残った痕跡、図形などから、アルキメデスのギリシ
ャ語原典らしい、との判断から落札者の資金援助を得て、研究が始まります。
研究の方向性はふたつ。まずは、ありとあらゆる科学的手法、古典文献学の知識など
を総動員して、殆んど判読不可能な原文、原図を再現、解読すること。このため、画
像工学者、CIAまでもが動員されます。
そして、もうひとつの方向は、解読された原典の内容の数学的な意義を解明すること。
アルキメデスといえば、私には「アルキメデスの原理」くらいしか思い浮かびません
が、数学の分野で、平面はもちろん、球を含めた様々な立体の性質、求積などの課題
に実にユニークな方法でアプローチ、研究をしていたことが明らかになります。
まさに「手品の瞬間」(同書から)に立ち会うことができます。
ふたつの研究の流れを交互に追いながら、書き進められていくのを読むと、久々に
知的興奮を誘われます。特別な数学的知識はなくとも楽しめるスリリングな一冊です。
<ミニコーナー>
国立市の谷保天神(JR南武線谷保駅下車南へ徒歩5分ほど)裏の梅林が見頃です。
比較的都心に近いながらも、城山を中心に里山を形成しており、古民家、段丘崖(
ハケ)など、見所の多い格好の散歩コースです。
兵士の目線で戦争を知る
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 2月14日(土)09時04分52秒
質はともかく、愛の営みのあるべき頻度について、興味深い説がある、というのが話題になりま
した。
年代(20代とか30代とか)に0.9を掛けた答えがそれだというのです。例えば、20代な
ら、20掛ける0.9は、18なので、10日に8回が「標準」、60代なら、50日に4回
(60掛ける0.9=54)ということになりますが、妥当性を巡って、侃侃諤諤の議論になり
ました。以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
理念としての反戦を声高に叫ぶことも悪いとは思いませんが、「戦争を知らない子供たち」が増
えるにつけ、日本の軍隊のシステム、仕組みと実態を、兵士の目線でもっともっと知ってもらう
ことが、必要かなあ、と感じることがあります。
で、「兵隊たちの陸軍史」(伊藤桂一 新潮文庫)のご紹介です。
冒頭は、徴兵令に始まる兵役制度の概要、兵士の動員、平時と戦時における軍の編成、階級など
陸軍を中心とした軍隊というシステムのあらましが書かれてあります。やや退屈かもしれません
が、次章以下を読み進めるための基礎知識として、我慢しながら読んでください。
著者自身の経験に基づく「兵営生活の実態」から、話は俄然面白くなります。
規律と上下関係は、軍隊一般において絶対のものです。
それが日本的にどう運用され、変質してきたか、が内務班(国内において兵士になるための2年
間の基礎訓練を行うところ。訓練に名を借りた初年兵への陰湿なしごき、いじめが日常茶飯事で
あった。)での豊富なエピソードを通じて浮かび上がってきます。
兵器の手入れとそれを怠った時の制裁が厳しいのは当然として、そのあり様はいかにも日本的。
「小銃に向かいて「三八式歩兵銃殿、何某(なにがし)二等兵は本日手入を怠りました。ここに
謹んでお詫びいたします」というようなことをいわされたあと、手がしびれるまで捧げ銃(ささ
げつつ)をさせられる。」(同書から)
兵士の性欲処理のための「慰安所」が設置されたのは、昭和13年、上海が最初だという。その
慰安所規則(こういうものまでつくるのが日本的)に曰く、
一、用済ノ上ハ直チニ退室スルコト。
一、規定ヲ守ラザル者及ビ軍紀風紀を紊(みだ)ス者ハ退場セシム。
(同書から一部のみ引用)
「慰安所」における軍紀風紀って何なんでしょうか。ここまでくれば、巧まざるユーモアの世界
です。
後半は、日清、日露以来の戦争、戦闘の歴史を辿りながら、美談の裏側、戦場の実態が具体的に
語られます。経験に学ばない、精神主義、作戦立案における楽観主義などここでも日本的軍隊の
特質を焙り出して、こちらも読み応え十分です。
原著は昭和44年発行(番町書房)で、それが昨年文庫化されました。人気作品だけでなく、こ
のような隠れた良書の復刻的文庫化もどんどんやって欲しいものです。
<ミニコーナー>
週末は、ついつい車で出かけがちな私ですが、せめて半日とか一日くらいは、健康対策も兼ねて、
「散歩」を楽しみたい、と思う今日この頃です。
で、かっこうのサイトを見つけました。いろんな分野の専門家が記事を載せているAllAboutの中
に、「散歩」のコーナーがあります。
http://allabout.co.jp/travel/sanpo/
「虎ノ門から銀座へ食べ放題をハシゴする」(下の写真は、虎ノ門のコーヒーとおかきが無料で
飲み放題、食べ放題の店の様子)、「冷やし中華を食べて神保町の古本街を歩く」、「都電荒川
線を歩く」など、グルメとセットの散歩が多いようですが、なかなか楽しそうです。
推理小説の舞台裏を「推理」する
投稿者:
作家モト
投稿日:2009年 2月 7日(土)09時14分18秒
某日、大きなカートを引いて、妙齢の女性がおずおずとお店のドアを半分ほど開けて
いる。
訊けば、近くのマンションを探しているのだが迷ってしまったとのこと。居合わせた
のは、親切なオジさん達ばかり。場所を確かめに走るオジさんやら、連絡のためにケ
ータイを貸してあげるやら、よってたかって親切のしまくり。
後ほど、件の女性がお礼にワインを持ってご来店。アメリカでセラピストをやってお
られるとかで、日米のオトコを巡る話題でまたまた大盛り上がりで夜が更けていきま
した。
以上、今週もグレローニュースは、USO800Khzでお送りしました。
★
さて、本題です。
「松本清張あらかると」(阿刀田高 光文社知恵の森文庫)という本が出ました。
著者が、平成6年〜8年にかけて、編集を担当した「松本清張小説コレクション」(
中央公論社 全36巻)の各巻の末尾につけたエッセイ風の解説を集めたものです。
松本清張というと、社会派推理小説、ミステリーを含め、あらゆる幅広いジャンルで
作品を残してきた作家ですが、私は、初期の短編とか、歴史小説が好きで、学生時代、
集中的に読んでいました。
また、阿刀田のエッセイは、作家の舞台裏をちょっとだけ垣間見せてくれるような所
があって、愛読しています。(短編小説の方は、どうも性に合いません)
そんな二人の組み合わせは、期待を裏切らない面白さで、一気に読み終わりました。
推理小説を中心とした清張の作品の解説では、いかにネタばらしをせずに、読者の興
味、関心を引くか、作品を評価するか、読むうえでのポイントを提示するか、など高
いハードルがあります。
そこは、自身も書き手である立場、経験を踏まえて、ぎりぎり上手く乗り切っている
と思います。また、清張自身は、作品成立のきっかけとかヒントなど、ほとんど明ら
かにしない人でしたが、阿刀田が、これも自身の経験などを踏まえて、あれこれ推測
しているのも楽しいです。
この「読書コーナー」も、阿刀田ばりに、手だれの文章で、面白く読んでもらえるこ
とを目指してはいるのですが、、、、、、、、、やっぱりハードルは高いです。
<ミニコーナー>
CNNのホームページに、Daily Snapshotというコーナーがあります。
ニコンがスポンサーで、毎日1枚ずつ新しい写真がアップされ、7枚まで遡って見る
ことができる。
プロが取りおろした自然、人間、動物などレベルの高い写真が短いキャプションとと
もに紹介されます。下の写真は、ロンドン動物園のカワウソ。恒例の頭数確認のため
に並んだところです。あまりにもかわいいので、アップしました。コーナーのアドレ
スはこちら。
http://edition.cnn.com/2007/TRAVEL/07/01/daily.snapshot/
以上は、新着順61番目から70番目までの記事です。
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11
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